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PRECIOUS TIME ITAKURA LIFE な家族時間

この度は、あなたが大切に想う「家族時間」に、
約600通のたくさんのご応募をいただきました。
ありがとうございました。

ご応募いただいた作品の中から、最優秀賞作品(1作)と優秀賞作品(3作)と佳作(10作)をご紹介させていただきます。

最優秀賞作品

ニックネーム:ジュリコ
子どもの目線でお散歩する時間

最近やっと、スタスタ歩けるようになった息子。
ベビーカーよりも低い視線で、見える世界は不思議がいっぱい。
お花を見つけては指さし、アリの行列を見つけてはしゃがみ、池にオタマジャクシを見つけては手を伸ばし。
初めは危険がないか周りばかり見ていた私も、いつしか、しゃがんで一緒に観察するように。
ああ、久しぶりの感覚。子どもの頃は、お花はこんな近くに見えていたなあ。
「パンジーよ。きれいねえ。」
と言うと、パチパチと手をたたく息子。つられて私も。
「アリさん、なにを探してるんだろうね。」
と言うそばで、巣の入り口をふさぐ息子。慌てて開通させる私。
「オタマジャクシはカエルになるのよ。また見に来ようね。」
と言った時には、もう水に手を入れている息子。急いで手を引く私。
生活の足元で起きている自然の営みに、子どもとじっくり目を向ける時間。
焦ることもあるけれど、それも含めて私の幸せな家族時間です。

子どもの目線でお散歩する時間

優秀賞作品

ニックネーム:いちごみるく
書斎で過ごす家族時間

いつか子どもと住むならば、月の見える静かな書斎を作りたい。
我が家では基本的に本は図書館で借りる。しかし、両親のお気に入りの本は本棚におさまっていて、ときどき私に薦めてくれた。今でも、外出自粛で暇をしている私が、なんか読むものない?と聞くと、文学部だった父は本棚から数冊の本を選んで出してきてくれる。読み進めていくと走り書きなんかを見つけたりして、昔の父と会っているような気がしてなかなか素敵である。
そんなことから、本棚でコミュニケーションをとるような家族時間を自分も作りたいなと思うのだ。
本に出てくるような月の見える書斎の窓辺に、夕飯の後に親子でたたずんでみたい。書斎を子どもと心通わせられる、静かな秘密基地にしたい。
都会の喧騒でなく、本当の夜の闇と静けさに囲まれじっと本と向き合う体験からは、きっと静謐で穏やかな言葉が生まれるだろう。そんな言葉をそっと紡げるような人になってほしい。

優秀賞作品
ニックネーム:こっち
ばあばのひまわり

母の庭は、夏に大きなひまわりが庭いっぱいに咲きほこる。
家をぐるりととり囲むように植えられているひまわり。
2階の窓から眺めると、ひまわりたちが家を照らしてくれているようで誇らしい。
娘が2歳の夏に帰省したときのことだ。
庭で遊んでいると、散歩中のご婦人が通りかかった。
ふと足をとめ、ひまわりを見つめる。
中でも一番大きな2メートル近くあるひまわりの花をじっくり眺めてくださった。
「ばあばのひまわりだよ。大きいでしょ」
ひまわりを見つめるご婦人に気づいた娘が、得意気に自慢したのだ。
大きなひまわりの葉っぱの下から、ひょっこり現れた女の子にご婦人もビックリしただろう。
でもすぐにニコッと笑って「大きいね。あなたもひまわりみたいに大きくなるといいね」と言ってくださった。
わたしは、ご近所の方とわたしたち家族をつなぐこの家と庭が大好きだ。

優秀賞作品
ニックネーム:ちいち
夜の散歩

十七歳の息子がいる。夫との三人暮らしだ。
いや、もう一匹。シェルティーという犬種のメス犬「ミュー」も家族の一員だ。
ミューの夜の散歩を家族三人でするようになって一年。おかげでその散歩の二十分間、星空を見上げながら、家族で話をするようになった。
今まで聞けなかった主人の仕事のこと、息子が話す学校での出来事、サッカー部での笑い話。そんな話を、ミューは聞いてるのか、時々振り返りながら前を歩く。
息子に彼女が出来たと教えてくれたのも散歩の途中だった。思春期であまり話しをしない息子だったが、こうして彼女のことを話す時の、少し照れた横顔はまぶしい。そして優しい。
月や星がわたしたちを見守ってくれているようにも感じる夜、この散歩の時間がずっと続きますようにと、空に願った。

佳作
ニックネーム:たーやん「お魚を乗せる細長いお皿、作れる?」
退職後の趣味として興味があった陶芸を本格的にやろうと思っていた。夫婦二人の生活でしたが、特に話し合う共通の話題がなく、また地域の人との交流も大の苦手、陶芸は一人で没頭できるので最適の趣味だと思っていた。退職金でサンルームを工房に改修して焼成窯を購入した。完成した工房で陶芸に没頭し、夫婦の会話は皆無で家庭内のことは我関知せずの毎日だった。
そんな生活が半年ほど続いたでしょうか。作品に自信が出てきたので、家内に「使ってみる?」と持ちかけた。
「使いよさそう、大きさも色もいいし」のご満悦、更に家内は「お魚を乗せる細長いお皿できる?」「そら、できるよ」「作って!店に行っても適当なのがないの、助かるわ」と会話が進んだ。
それ以来「こんなパッチワークの敷物に似合う花瓶を作ってくれない?」と工房に出入りするようになり、勝手な陶芸の評価を含めた自由な会話が笑いとともに工房の中に行き交うようになった。
ニックネーム:くすのき ゆり「とったぞ~!」息子がたくましくなり、家族みんな、おおらかに。
小児ぜんそくもちで、いつもゲーム機で遊んでばかりの息子が、この街で暮らし始めて激変。パパのおつまみのアタリメを拝借し、なにやら、タコ糸でザリガニ釣りの仕掛けを作っています。
パパは、少し通勤が遠くなったけれど、電車はずっと座っていけると喜んでます。近くの図書館で借りた歴史小説を旅のお供に。
私はというと、わずらわしい近所付き合いもパッと消え、週1回のヨガ教室に通い始めたおかげで、ストレス太りがなくなったかも。
お気に入りのウェアで、天気のいい日は芝生の上で、ポーズをとる。
帰りは、ヨガ友と自転車で川べりを走る。気分は女子高生です。
ニックネーム:mareirei3067難病持ち母を支えてくれる家と家族
私は、四肢が動かなくなっていく難病持ち母である。
我が家には、玄関が2か所ある。普通の家には、玄関が2か所もないと考えるが。我が家の1つ玄関からのガレージが気に入っている。
自室のベッドから車椅子にうつり、車椅子を息子達に押してもらい玄関の扉をあけると、郊外に建てた我が家は、風を感じ、鳥の鳴き声、四季の変化を感じる。ガレージまでは、移動の難しい私にとって雨が苦手であるがガレージを大きく、屋根を工夫してありありがたい。
広いガレージでの息子達の素振り、トスバッティングは、息子の成長感じ。車の洗車で夫婦会話の機会をもらい、バーベキューで家族を感じ、我が家の動きを見届ける事が出来る。母の仕事を新たに与えてくれた。
我が家の第二の玄関からガレージまでのアプローチと、広いガレージを建ててくれた業者の方、我が家ねアイデアと母の役割を与えてくれた家族に感謝です。
ニックネーム:はにゅこマイスペースのある暮らし
「そろそろご飯にしようか」と夫。「はーい」と私はパソコンを閉じ、娘は絵筆を置いた。
夫は在宅勤務が基本で週1回、都心へ通勤している。ちなみに趣味は料理。私は原稿を書き、出版社へメール添付で送信。小学生の娘は、幼い頃からキャラクターや花、友達などを描いている。
わが家は各自が「マイスペース=個室」を持っている。夫と私は「仕事用」、娘は勉強部屋兼アトリエ。日中は各自がマイスペースで過ごし、3食はリビングで一緒に食べる。「お母さん、食事が終わったら散歩に行こう」「じゃあ、お父さんも一緒に」「そうだな」。料理を作る、文章を書く、絵を描くなど何かを表現する人にとって、五感を研ぎ澄ます自然環境は必須。太陽の光を浴び、水面や新緑を眺めていると体内にエネルギーが宿り、新しいアイデアが湧いてくる。
自然を身近に感じながら、それぞれの生き方を尊重し、心穏やかに送る日々。憧れの暮らし方です
ニックネーム:あおい僕の大好きな場所
僕には大好きな場所がある。
「広場に行きたいな」そう思いながら隣にいる母を見上げる。すると母は僕の視線に気付いて「よし、今日は広場に行こうか!」と言って立ち上がった。母の号令で家族が動き出す。僕は嬉しくて部屋中を駆け回った。そう、僕の大好きな場所、それは広場だ。
広場に着くと、僕は弟と妹とボール遊びをする。青々とした芝生の上を駆け回れることに喜びが隠せない。暫くして母に呼ばれた。母の元へ戻ると、そこには美味しそうな母の手作り弁当が並んでいた。でもこれは人間用。僕らはお弁当を横目に、三匹でいつものドッグフードを食べる。しかし今日のご飯はひと味違う。爽やかな初夏の風と共に、芝生の上で家族と食べる食事は格別だ。あまりの嬉しさと美味しさに自然と笑みがこぼれる。家族の目もまた、光を反射した湖のようにキラキラと輝いている。
「ワン、ワン(幸せだなぁ)」
大切な家族との思い出がまた一つ増えた。
ニックネーム:あまちてる果樹園に住む
広い庭は私の菜園&果樹園。マイ果樹園は私の長年の夢だった。ブルーベリー・柿・だいだい・いちじく・栗・・・自分の持ち家の、それなりに広い庭でなければ、様々な果樹を植え、季節の収穫を楽しむことはできない。
休日の朝、夫は庭いじり、私は朝食づくり、息子は愛犬を連れて緑豊かな近所を散歩する。
私が庭のテーブルに焼き立てのパンと淹れたてのコーヒー、庭でとれた野菜と果物、ソーセージとスクランブルエッグを運ぶと、夫は手を洗って席につく。
息子が戻ってきて愛犬の皿にドッグフードを入れてやる。犬が庭でくつろぐのを見ながら、3人でとる朝食は最高だ。
「来週はキャンプに行こうか」夫の提案で、そのままキャンプの企画会議がスタート。ドライブに時間をかけなくても、近場に良いキャンプ場がある幸せ。「温泉にも入りたいね」「キャンプ飯は何にしようか」「ついでに近くの〇〇にも寄ろうよ」この家に来てから、家族の楽しい会話が増えた。
ニックネーム:ゆみこママ日曜日の朝の時間
気を使わずにリラックスできるのは、やはり家族だからなのだなと感じる。
コーヒーが好きな夫と私は、リラックスしてのんびり座る場所が欲しくて、庭に屋根付きの小さなオープンスペースを作った。そこには手作りのベンチがテーブルの周りをぐるっと囲んでいて、夫と私はコーヒーを飲みながら、のんびりするのが好きだ。その前には、手作りの水槽があって、カメの親子が小岩に上って、のんびり首を伸ばしている。
私たちがのんびりしていると、まずそこに来るのが末っ子の5年生。カメに餌をやると言いながら来るのだが、パパとママの間に座るのが目的。そうこうしているうちに上の中学生のお兄ちゃんが、末っ子をからかいに来ながら、ベンチに一緒に座る。そのうちスマホをいじりながらお姉ちゃんもやってくる。
朝日の光が庭の大きな木の枝の間からこぼれてきて、まぶしいこのスペースで、小鳥がさえずりを聞きながら家族で一緒にいるのが、日曜日の朝の時間だ。
ニックネーム:ぽんぽん自然にふれる
チューリップさんおはよ、たんぽぽさんおはよ、おネギさんおはよ。
庭に出ると、2歳になったばかりの息子が育てている花や野菜に挨拶をしている。一緒にジョウロを持ち、たっぷりお水をあげたら、さあ出発。
次は、おうちの周りをお散歩だ!葉っぱさん、ばいばい。お水がジャーって言ってるね。たくさんの自然を見ながら歩き、息子がわかるようにゆっくり話す。息子も一生懸命にマネをして言葉にする。
時折、だっこをせがまれながら、親子のお散歩タイムを楽しむ。途中の公園のベンチでおやつを食べてまた歩きだす。
そんな穏やかな時間を家族と過ごせることこそ、私にとっての大切な家族時間だ。
ニックネーム:ぽん家族団らんの秘密基地
階段下には小さな書斎スペースがあって、そこの棚には父のレコードやら、姉が買い集めたシリーズものの小説やら、とにかく家族の好きなものが沢山詰まっていた。私はこっそり、自分のスケッチブックをすみっこに忍ばせてある。
そこに籠って絵を描いていると気配を察した姉がやってきて、「この小説めちゃくちゃ面白いよ」なんて言いながら、お気に入りの本の解説をはじめる。その声を聞いた父も顔をのぞかせて、レコードを手に取りながら若いときの思い出を語ってくれる。にぎやかでずるい、と母もやってくる。
「このシリーズの続きどこ!?」とすっかり姉の好きな小説にハマった父が言い、「このアーティストかっこいい!」とレコードを流して私と姉は言い、「この絵よく描けてるね」といつのまにかスケッチブックを開いた母が言う。階段下の小さなスペースにぎゅうぎゅう詰めになりながら。
お互いの好きが詰まった、大事な空間、大事な時間。
ニックネーム:ぼりたく幸せな1ページ
わが家のリビングの窓は大きい。僕の楽しみはここからの眺めだ。それは朝日でも夕陽でもない。夕暮れ時に帰ってくる子供達の姿。
「ただいま」と遠くから手を振る末っ子。そっぽを向いたまま歩く反抗期の長男。こちらに気づいて顔をしかめる思春期の長女。窓越しに映るその姿は成長のアルバムのようである。
末っ子においてはこの前買った靴がもうボロボロ。靴のヘリを見て知ってゆく。今日の楽しさ。時間のはやさ。食卓を囲む夕食時にはこの窓に彼らの笑顔が映る。それはまるで幸せの家族写真みたいである。やっぱり家族はいいもんだ。
いずれ子ども達はこの家を巣立つ。しかしこの窓に映る笑顔はずっと僕の心に残っているような気がする。人生の幸せな1ページとして。